水虎(すいこ)
水虎はかたち小児のごとし。
甲はせんざん鯉のごとく膝頭虎の爪に似たり。
もろこしそく水の辺にすみて
つねに沙の上に甲を曝すといえり
中国湖北省の川にいたという妖怪。
外観は3,4歳の児童のようで、体は矢も通さないほどの硬さの鱗に覆われている。
普段は水中に潜っており、虎の爪に似た膝頭だけを水上に浮かべている。
『本草綱目』(中国の古書)に記されている。
日本に伝えられた際、同じ水辺の妖怪である河童と混同されたようである。
河童の方言を見ると、水虎起源の名称のものが日本の南北で報告されている。
「スイコ」「オスイコサマ」「オシイコサマ」「オシッコサマ」等。
日本では、河童の一種として扱われている。
※調査を要する渡来の河童伝説
筑紫の九千坊など、渡来河童伝説との関係。