寺つつき(てらつつき)

物部大連守屋は仏法をこのまず
厩戸皇子のためにほろぼさる。
その霊一つの鳥となりて堂塔伽藍を毀たんとす。
これを名づけててらつつきといふとかや


寺つつきは、四天王寺や法隆寺に現れ、
嘴で寺中をつついて破壊しようとしている啄木鳥のような怪鳥。

古来よりの神々を信仰していた物部守屋が、
聖徳太子と蘇我馬子に討伐された後、
寺つつきという怨霊になって、仏法に障りを成すため、
太子の建立した寺を破壊しようとしているのだとされる。

鎌倉時代の軍事物語「源平盛衰記」によると、
聖徳太子は鷹になって寺つつきに対抗したところ、
寺つつきは二度と現れなくなったという。

寺つつきの正体は、アカゲラだと言われている。