丑時参(うしのときまいり)
丑時まいりハ、胸に一つの鏡をかくし、頭に三つの燭を點じ、
丑みつの比神社にまうでゝ杉の梢に釘うつとかや。
はかなき女の嫉妬より起りて、人の失ひ身をうしなふ。
人を呪咀ば穴二つほれとは、よき近き譬ならん
いわゆる『呪いのワラ人形』のこと。
丑の刻に神仏に参拝し、
藁人形などを神木に五寸釘で打ちつけ相手を呪詛する儀式で、
特に女性が行った。
21日間、誰にも見つからずに行えば、願いが成就するとされる。
神仏に対して、自分の言うことをきくまで嫌がらせを続ける
といった呪詛法。
僧侶・山伏など、プロの呪術師を雇えない民衆の間で
流行し発展した呪いのかけ方。